旅の途中−ブログ篇−
                  「根本豊の Beyond The Radio」
旅の途中   万有引力物語(11)
2001年 12月 01日 (土) 19:04 | 編集
さて今回は76年初演「引力の法則」の再演が終わったばかりでもあり

又々途中下車、桟敷館アトリエの思い出話です。

万有引力命名会議?縁の場所、我が劇団の原点でもあります。

「引力の法則」は、元麻布アトリエオープン記念公開ワークショップとして
毎回観客五〇人限定で上演し、
その後は再演もなく殆ど闇に眠っていた作品でした。

元麻布アトリエでは様々な「無の引力」達が紡ぎ出され、
私の実験公演も二本、寺山さんとの初共同演出もあの場所、
私にとって渋谷時代よりも一層身近に感じられる場所でした。

そうそうあのアトリエでは市川正君(現天舞鑑主宰)と説子さんの
結婚式も皆でよってたかって挙行し、
寺山さんの柩が運び込まれ、担ぎ出されたのもあのアトリエ。

 実はあの館は最近までそのまま現存。
前を通る度に主人不在の漆黒の佇まいが胸を熱くし、
かつてのさんざめきが蘇り、
いつかは又ここでという私の心の支えでもあったのに、
つい一ヶ月程前取り壊され更地になってしまいました。

裏通りの密集するマンション街に突然空いたその空間は、
まるで映画さらば箱舟の巨大穴の様に
私の心にポッカリと穴を開けたのでした。

『万有引力とは互いに引き合う孤独の魂の力のことである』…
寺山さんの言葉が初演時よりも一層胸に染み、
アトリエの記憶と、我が劇団名を改めて心に刻んだ今回の再演でした。

さて万有引力の肉体・演技論の原典でもある「引力の法則」については
日刊ゲンダイの山田さんがHP上に感想を書いておられます。
是非ご覧下さい。

それにしても公演があった橋本は遠かったア。
見に来て頂いた皆様ご苦労様でした。(続く)                                          根本 豊
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